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最新記事【2006年08月10日】

外為相場にエントリーしようとする時、先ず始めに分析すべきことは、現在の相場が1)トレンド相場なのか、2)レンジ相場なのかを判断するということです。

日々外為相場は細かい上下を繰り返して形成されていきますが、外為相場の動きを分類すると、上記の2つしかタイプはありません。

1)トレンド相場とは、細かく分けると上昇相場と下降相場の2つに分けられます。上昇相場では、前回の安値を下回ることなく高値を更新していき、下降相場では、前回の高値を上回ることなく安値を更新していく相場展開を言います。

トレンドが出ていると確認出来た時には、たとえ「これは、高値過ぎて買えない?」あるいは「もうかなりの安値だから、そろそろ反発するだろう」と思ったとしても、トレンドに乗らなければなりません。

明確にトレンド発生のサインがはっきり分かるということはそんなに無いことですから、順張りでトレンドに乗る際も始めは少額のポジションで始めて様子を見て、思惑と同じ方向に上手く進むようだったら積み増していくという方が、リスクが少ないと言えます。

2)レンジ相場はボックス相場とも言われ、上限と下限がある程度の幅で決まっていて、その間を行ったり来たりする相場を言います。一定幅の箱の中に閉じ込められた様な動きをするため、ボックス相場とも
言われるわけです。

レンジ相場の時には、一般的には割り切って逆張りで相場に挑むのがセオリーとされています。但し、レンジ相場が永遠に続くということは有り得ず、いつかは終了します。

その際に、きちんとストップロスをしておかないと、自分の思惑とは反対方向に進んで、損切ることができなければ、雪だるま式に損失が膨らんでいくことになります。

レンジ相場での逆張りはいつか終了するということを念頭に置いて注意深く、確実にロスカットを入れて実行しなければなりません。

逆張りは、人の裏をかくということで、上手く行った時には非常に気持ちのいいものですが、必ず負ける時が来るわけですから、その時の損失を出来る限り最小限に抑えることが肝要です。

外為トレード技術一覧

外為市場から撤退せざるを得なくなるとしたら、損切り(ロスカット)が出来るか、出来ないかにかかっていると言っても過言ではありません。

スワップトレードなど、非常に超低レバレッジで外為投資をしており、余剰資金が非常に多くある場合は、ロスカットを設定しなくても良いですが、通常の外為トレードの場合ロスカットは必須になります。

もちろん、どのくらいの幅でロスカットを設定するかは、「ポジション量」と「エントリーとエギジットの設定期間」によって、決めていくのが良いのではないかと考えます。

どの通貨でも1日に変動する値幅は約1%ぐらい(USD/JPYだと1円ぐらい)あるので、極端な話、スウィングトレードをしようというのに、USD/JPYで30PIPSぐらい下にロスカットを設定していたら、すぐに損切りになってしまうことは普通に考えられます。

逆に、ハイレバレッジでスキャルピングなどの短期トレードをする場合に1%の幅(USD/JPYでの1円程度)でロスカットをしていたら、大きく損失を被ってしまうことになります。

加えて、一定期間、キツイ含み損を抱えていて、少しの間我慢をしていたら元に戻った、若しくは儲かったという経験があるために、なかなか損切りできないということが多々あります。

しかし、よくよく考えてみると、「今、ここで買う/売るのがベストだ!」と思ってポジションを構築しているわけで、本来ならば自分の思惑とは反対方向に進まないだろう、と思って売買したわけです。

それが、思惑とは反対方向にだいぶ進んでしまっているということは、既に外為取引に「負けた!」と認めるべきなのです。

それを自分の負けを認めずに、ずるずると引きずってしまうと泥沼に陥り、どんどん損失が膨らみ、余計損切りができなくなり、外為市場から撤退!(><)というシナリオになってしまいます。

加えて、1回の外為トレードにおける損切りポイントは、投入資金の約5%ぐらいに設定しておくというのも一つの手です。

例えば、100万円の証拠金を投入していた場合、1万円の損失に達したら損切りをすると決めておき、1回のトレードでの期待利益を3万円にしておいた場合、3回負けても1回勝てばトントンになるわけです。

むしろ、ここで申し上げたいのは、勝率のことではなく、想定損失と期待利益の差をいかに大きく出来るかが、利益を上げられる投資家になれるかなれないかの違いということです。

くどいようですが、極端な話、10回:1万円負けたとしても、1回で20万円儲かれば10万円のプラスになるわけです。

よく言われるように、「損小利大」を実践できるかが最終的な「勝ち・負け」になるわけです。

外為トレード技術一覧

ナンピンとは、最初に買った時より値下がりしても、更に買い増しをしていくという逆張りの手法です。巷ではよく「ナンピン厳禁」という言葉を聞くことがあるかと思いますが、私もナンピンは厳禁だと考えます。

その理由としては、外為相場の捉え方の項で書いたようにナンピンをしようとするのは「レンジ相場である」という「前提」があるからです。

もしも、トレンドが下降相場になっているにも関わらず、ナンピンをして際限なく買い続けていくことは、余程の億万長者でない限り耐えることができません。

つまり、普通の人はその前に外為市場から撤退させられてしまうということです。
しかしながら、短期ではなく、長期的に「レンジ相場」と考える場合には「買い下がり」が有効な場合もあります。

つまり、@USDで110円で1枚買い、A1円下がった109円で1枚買い、B108円で1枚買うとすれば、@の平均取得単価は110円、Aでは109.50、Bでは109円、と平均取得単価を下げていくことができます。

買い下がりによって、平均取得単価を下げることができるので、値が戻ってきた時には、より多くの利益を上げられる可能性があります。

但し、この買い下がりもレンジ相場であるということが前提ですから、105円に到達したら損切りをする、などとロスカット設定も考慮しておく必要があります。

やっていることとしては、「ナンピン」とほとんど同じなのですが、「買い下がり」では「余裕資金内での買い増し」と「最悪の状況に陥った時の損切りポイントが設定されている」という点がナンピンとの違いです。

もちろん、ビル・ゲイツのように莫大な資産があれば、いくら「ナンピン」をやっても結果的に「買い下がり」になってしまうので、外為市場から撤退させられる確率は普通の人よりも小さいと言えます。

買い下がりが有効なのは同一地域通貨同士のペア(例えば、欧州圏のGBP/CHF, EUR/GBPなど)が結構レンジ相場だったりするので、自分が「レンジだ」と思ったときには有効なトレード手法になりえます。

蛇足ですが、1回目1枚、2回目2枚、3回目4枚、と勝つまで倍のポジションを買い増ししていくという「マーチンゲール法」という手段もありますが、これも莫大な資金がないと、勝てなかった際に破産してしまいます。

外為トレード技術一覧

外為市場において、経済指標の発表や政策金利の発表など、「この材料が出れば上げるだろう/下がるだろう」と思っていたのに全然動かなかったり、むしろ一瞬上がったかと思ったらすぐに逆に下げていく、といったことが頻繁に発生します。

これらの現象を外為相場の世界では「外為市場が既に織り込み済みだった」と言います。

外為市場にいる投資家/投機家たちは、重要な経済指標や金融政策の発表の前から、それらの結果や政策を先読みしていきます。

例えば、2006年3月の日銀量的緩和解除、7月のゼロ金利解除の際も、発表された時には、一瞬だけ円高に振れたものの、その後には逆に円安になりました。

これらの材料は両方とも「JPY(日本円)と他国通貨との金利差が縮まる」ということで、円買い(円高)になるべき材料です。

しかしながら、実際の外為相場はそうはなりませんでした。

これらの政策変更時期における値動きを見ていると、実は発表される前の1週間ぐらい前から既に円高に振れていました。発表された時には「もう材料が全部出尽くした」ということで、今まで円買いをしていた投資家たちが、利益確定も含めて、どんどん円売りをしていったために、発表後の円売り相場が形成されました。

このように、外為相場は常に「事実を先読みし、徐々に将来の事実を織り込んでいく」ために、発表後に逆の方向へ(つまり、反対売買がされる)動くということがしばしばあります。

これが俗に言う「Buy on the rumor, sell on the fact」(噂で買って、事実で売れ)という格言にも繋がるわけです。

上記の日銀の金利政策変更の場合でも、福井日銀総裁が「量的緩和、ゼロ金利解除はやるよ、やるよ」と示唆するような発言を事前から多くしていたため、いざ実際にそうなった時には全然「サプライズ」が無かったわけです。

各国の金融当局は金利政策の発表などで、相場を大きく変動させることを嫌う傾向があります。このため、実際の事実(金融政策の変更など)を徐々にリークすることによって、市場に織り込ませ、発表時の急激な相場変動を減らそうとすることが多々あります。

もちろん、単純に全てがこのような動きをするということはありませんが「市場が織り込む」というのは常に発生することなので、他の人よりも「ちょっと先(半歩ぐらい先)」に売買をするのが良いということです。

※あまりに早すぎても、周りの人が付いてこなければ、損したままになってしまいますからね。一般の流行を追うのと、多少似てますね!

外為トレード技術一覧

休むも相場」。これも投資をする上でよく出てくる格言です。

機関投資家ではない個人投資家は、専業で外為トレードをしていない限り、一日中外為相場と向き合うことは現実的に不可能です。

むしろ、外為相場と向き合えるのは限られた時間だけ、という個人投資家の方が多いのではないかと思います。

このため、私が外為取引を始めた頃に「休むも相場」と言われても、「じゃあ、外為トレードできる時間も限られているのに、儲けるためにいつやればいいんだよ!」と思い、出来る限り外為相場に向き合える時間を作ろうとしました。

しかしながら、結果として失敗しました。大きく負けました。

原因としては、
・常にポジションを持っているため、「自分の思惑と同じ方向に外為相場が動いて欲しい!」という気持ちが強くなり、冷静に外為相場を見れなくなり、完全にトレンドを読み間違えていることになかなか気づかなかった
・いくら時間を作ろうと思っても、本業があるため、ずっとレートの値動きだけを見てしまい、きちんとファンダメンタルズやテクニカル分析をする時間が無くなっていた
・最終的に、睡眠時間や家族との時間を削る結果となり、体力的・精神的にキツくなっていき、冷静な判断が出来ない状態になっていった
などなど、やはり格言には一理あるということを体感しました。

逆に考えると、プロの機関投資家などは仕事として外為相場に向き合っているので、休みたくても休むことができません。

しかしながら、個人投資家は休みたい時に休めるという「自由」を持っています。むしろ、ずっと外為相場と向き合っていたら、体力的にも続きませんし、確実にやられるでしょう。

「今は勝っている、負けている」、「今は調子がいい、疲れている」など、自分の状態を冷静かつ客観的に捉え、戦略的に休んだ方が良いという時は、積極的に外為相場を休むべきです。

一度、外為市場から離れ、休んで考えると、自分の思い込みも薄れ、客観的に外為相場を捉えることができます。

外為市場はただでさえ24時間オープンしているわけですから、いつでも大きく勝てるチャンスはあるわけです。

「Be ready to get a big chance!」ということで、大きなチャンスを虎視眈々と狙うために、意識的に休むということも、勝つためには非常に重要なテクニックです。

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