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ポジション調整

ポジション調整とは、重要なイベントの前に、保有しているポジション(持ち高)の量を減らすために、一部のポジションを決済することを言います。

重要なイベントの一つとして、FOMC政策金利発表、雇用統計など、重要な経済指標の発表が挙げられます。

例えば、外為相場がドル売りトレンドになっており、含み益のポジション(つまり、ドルの売り持ち)を持っているとします。そうした時に、もしも重要な経済指標の発表でドルの好材料が出たとしたら、今の含み益が一気に吹っ飛んでしまうかもしれません。しかしながら、中長期で考えるとドル売りトレンドは継続すると思っている。

この際「せっかく含み益も出ていることだし、リスクを減らすために、ちょっとは利益を確定しておこう」と考え、一部のポジションを決済する市場参加者が出てきます。これをポジション調整と言う訳です。

この場合、売り持ちのポジションを決済するということ=ドルを買うということになるので、ポジション調整が発生した際には、中長期ではドル安であるにもかかわらず、一時的に反対のドル高(トレンドとは反対の値動き)になります。

加えて、重要な経済指標の発表前だけでなく、週末や連休前などにもポジション調整は発生します。

というのも、市場参加者も、週末や連休は相場のことを忘れてゆっくりリフレッシュしたいワケです。大量のポジションを持っている、つまり損益のリスクが大きい状態では、せっかくの休日も相場が気になってゆっくりできないですよね。

となると、休み明けも同じトレンドが継続すると思っていても、休んでいる間の精神的なゆとりを得るために、一部のポジションを決済する市場参加者が出てきます。このため、金曜日のニューヨーク外為市場の時間などでは、中長期のトレンドとは反対の動き=ポジション調整がよく発生します。

このポジション調整には、週末や連休中など休んでいる時に何か突発的な事件(テロやG7でのサプライズなど)が発生して、自分の持っているポジションが思惑とは反対方向に動いてしまうリスクを減らしておく役割もあります。

特に、外為相場が大きく動いた時には、ポジション調整が発生しやすいので、自分がポジションを持っている際には注意が必要です。

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