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センチメント

センチメントとは、外為市場の全体における市場参加者の心理状況のことを指します。

センチメントを直訳すると、「感情、心情」となりますから、外為用語としてもそのままの使われ方をします。

ある特定の通貨に対する市場全体のセンチメントが強気/上昇(ブル)なのか、弱気/下落(ベアー)なのかを判断することは非常に重要です。

例えば、ドルに対する市場のセンチメントが強気の場合には、ドルにとって悪い経済指標が発表されたとしても(本来ならば、ドル安になるはずの結果)、市場参加者はその結果を無視して、ドル買いに動いたりします。

逆に、ドルに対するセンチメントが弱気になっている場合には、ドルにとって良い経済指標が発表されたとしても(本来ならば、ドル高になるはず)、ドル売りに反応するといった動き方をしがちです。

更に言うならば、ドルのセンチメントが強気の時に、ドルにとって良い経済指標などが発表されると、めちゃめちゃドルが買われる値動きをする確率が高いということになりますね。

外為市場の参加者は、自分のセンチメントにとって都合の良い材料には反応しますが、都合の悪い材料は無視するといった傾向があります。

この外為市場のセンチメントを見る方法としては、経済指標などの材料が出た時に、相場の値動きがどのような動き方をするのかを観察することによって判断します。

「ドルにとって良い材料が出たにもかかわらず、あまりドル高にならない」といった時には、外為市場のセンチメントが「ドル・弱気(ベアー)」になっていると見ることができます。

外為投資をする際には、基本的にトレンドに付いていく、つまり順張り投資の方が勝つ確率が高いです。このため、ファンダメンタルズやテクニカルなどの分析も踏まえた上で、ポジションを持つは市場のセンチメントと同じ方向にポジションを持った方が勝てる確率も高くなります。

常にセンチメントが明確に分かる相場だけではありませんが、外為投資をする際には意識したいものです。

加えて、仮需(投機筋など)は市場のセンチメントに敏感ですが、実需(輸出業者など)は、センチメントに敏感に反応することはなく、当期に設定した社内採算レートに照らし合わせて上か下かで売買をするのが基本的な行動パターンになります。(本邦の輸出業者が売買をするのは、基本的に東京外為市場の午前7:00−11:00ぐらいまでの間です)

変に実績をアピールしようと欲張って、もし「何故あの時に売ったんだ!」というような悪い状況に陥ったら、社内での立場が悪くなってしまいますからね。ならば、社内レートを基準に淡々とやっていこうと考える。宮仕えであるサラリーマンの習性・性ですね。

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